数ある着物の中で、どの行事に何を着ればよいか迷ったことのある方はいらっしゃいませんか。
成人式は振袖で、卒業式は袴が主流であるといったことが決まっていてややこしいですよね。
この記事では、そんな振袖と袴の違いについてご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
振袖と袴と着物ってどう違うの？
そもそも日本では、古くから「着物」が衣服全般を表す言葉として機能していました。
その後明治時代になり、西洋文化流入に伴って洋装が浸透していったため、着物は和装を表す言葉になっていきました。
現代でも着物は和装全体を意味する言葉として使われています。
和装には、振袖や袴、留袖、浴衣、訪問着といった種類の衣服が考えられます。
つまり振袖や袴は和装の１つに過ぎず、「振袖と着物」や「袴と着物」という形では比較できません。
要するに着物が全体を表すのに対し、振袖や袴は着物の一種類を表すという違いであると理解しておきましょう。
振袖や袴が着物の一種だと理解できたところで、次は振袖と袴について詳しく見ていきましょう。
振袖とは未婚女性の第一礼装で、袖丈が長く仕立てられている和服のことを言います。
袖が長いため、華やかな柄が多いですから、多くの若い女性が成人式などのおめでたい場で着ます。
袴とは実は着物全体を表すのではなく、着物の上から下半身に履く部分のことを言います。
洋装で言うズボンのようなものと表現すればイメージしやすいです。
よく見かける袴は行灯袴（あんどんばかま）・馬乗袴（うまのりばかま）・襠有袴（まちありばかま）です。
学問の場に適した服装としての認識があるので、多くの若い女性が卒業式に着ます。
振袖の種類について
振袖・袴・着物の言葉の整理ができたところで、振袖について詳しく解説します。
振袖は袖の長さによって、大振袖・中振袖・小振袖の3つに分かれています。
それぞれに特徴があり、着用場面が異なりますので、ここで確認しておきましょう。
大振袖は袖の長さが114cmを超える振袖のことを言います。
大振袖は未婚女性の礼装の中でも最も格式の高い礼装で、本振袖と言われるほど花嫁衣裳の定番になっています。
昔は5つの家紋が入っているのが主流でしたが、最近では省略されていることが多いです。
京都の舞妓さんの着物はとても綺麗ですよね。
その着物も実は大振袖の着物であることはご存じでしたか。
長い袖は上品で気品のある女性の印象を与えます。
続いて中振袖は袖の長さが100cm程度の振袖のことを言います。
多くの女性が成人式の時に着るのがこの中振袖です。
また、未婚の女性が結構式に招待された時に着るのも中振袖の場合が多いです。
大振袖ほどの長さでなくとも、足元までなびく袖がとても綺麗ですよね。
華やかな印象があるのでおめでたい場面にぴったりの振袖です。
そして小振袖は袖の長さが76cm程度の振袖のことを言います。
卒業式の袴に合わせて着る振袖は多くの方がこの小振袖を選びます。
袖の長さが一番短いので軽やかな見た目の印象があります。
若々しく、かわいい雰囲気なので行事の場面以外でも着れるのが良いですね。
ここでは振袖の種類によって着用場面が異なることが確認できました。
行事がある度に、特定の種類の振袖を用意するのも大変だと思います。
ご購入されるとお金がかかりますからレンタルされる方も非常に多いです。
当社でも振袖のレンタルを扱っておりますので、ぜひお気軽にお声掛けください。
卒業式に着る袴に合わせる着物は？
先ほどは振袖について解説したので、今度は袴について解説します。
袴と言えば卒業式に着るだけでなく、巫女さんや弓道衣としてのイメージもありますよね。
まずは袴が着られるようになった歴史から確認していきましょう。
袴は、明治期では学校の制服として使われていました。
その由来は宮中の女官服として使われていたことにあり、動きやすさという機能面だけでなく、優美で礼儀正しい印象を兼ね備えているため、学問の場にふさわしいきちんとした身なりとして定着していった経緯があります。
多くの見解では、袴に合わせる着物はこれといったものは決まっていません。
しかし、未婚女性の第一礼装である振袖と袴を組み合わせることが上記の由来と経緯からふさわしいと考えられますよね。
そのため、多くの女性が振袖と袴を合わせて着て卒業式に出席する風潮が出来上がっているのでしょう。
合わせる振袖は、中部袖にして華やかで豪華な印象を与えるか、小振袖にして若々しくかわいらしい印象を与えてもどちらも素敵だと思います。
また振袖の色による印象も考えてみると良いですね。
様々な振袖を試してコーディネイトを楽しんでみませんか。
まとめ
今回は振袖と袴の違いについてご紹介しました。
振袖も種類によって印象が違うのでコーディネイトを楽しめるのが良いところですよね。
大事な晴れ舞台には、お似合いの振袖で素敵に着飾りませんか。
振袖のレンタルをお考えの方は、ぜひ当社にお問い合わせください。
