七五三で母親のお下がりの着物を着せるのはあり?

七五三で母親のお下がりの着物を着せるのはあり?

子どもにとっても、その親にとっても、大きなイベントである七五三。
一生の思い出であるからこそ、可愛らしい着物で、素敵な写真を撮りたいですよね。
「自分が着ていた着物を子どもに着せたい」と考える方もいるでしょう。
七五三で親の着物を着せて良いのか、着せる際の注意点についてお話しします。

七五三で母親のお下がりの着物を着せて良いのか?

雛人形の場合は、お下がりは縁起が悪いと言われます。

一方で、七五三で子どもに親のお下がりの着物を着せることは昔から行われていたことであり、決して縁起が悪いものではありません。

しかし、20年、30年と経っているため、着物の状態については十分注意してください。
全体的に汚れていたり、シミやカビなどが気になったりする場合もあります。
その場合は、着物の扱いに慣れているクリーニング店に相談してみましょう。
着物のクリーニングは「洗い張り」という方法でされますが、1着あたり数千円の費用がかかり、仕上がりに1ヶ月以上かかる場合もあります。

七五三で自分や奥様のお下がりを着せたいと思った方は、まずは着物のクリーニング、洗い張りが必要ないかどうかをチェックしてください。
もちろん、自分では分からない部分があると思いますので、実際に呉服店やクリーニング店に相談することをおすすめします。

実際に「子どもの七五三では、自分の着物を着せた」という方や、「自分は七五三で母親の着物を着た」という方はとても多いです。
子どもの七五三の写真と、自分の七五三の写真を並べて、お互いを比べてみるのも非常に楽しいでしょう。
そして、旦那様にとっても、とても感慨深い七五三になるはずです。

着物の着付けに必要なものとは?

実際に着せるとなると、「実際に着られるのか」が問題になります。
子どもに着物を着させるには、着物以外にも様々なものが必要になります。

3歳の女の子の場合は、帯なしで着物を着るための被布、着物の下に着る下着のような肌襦袢や、同じく着物の下に着る薄手の着物である長襦袢、その長襦袢の襟に縫い付けて使用する半襟、そして足袋と腰紐が必要になります。
足袋は靴下タイプのものであると、子どもでも履きやすいです。
腰紐は、3歳の子どもの場合2〜3本用意しておきましょう。

その他にも、草履や巾着、髪飾りが必要になります。
七五三の着物に普通のかばんはミスマッチなので、巾着を用意することは必須。
もし巾着がない場合は、七五三の前までに用意しておきましょう。
また、可愛らしい素敵な写真を撮るために、髪型にもこだわっておきたいもの。
髪飾りも忘れずに用意しましょう。

7歳の子の場合は、3歳の子と違うものも必要になってきます。
着物や半襟、長襦袢や肌襦袢、袖よけなどは3歳児と同じように、必要になってきます。
肌襦袢や袖よけは、本来長襦袢に着用するものですが、これに関しては見えない部分なので、手持ちの肌着で代用することも可能です。

帯も用意しなければなりません。
作り帯を使用する場合、帯板を用意することを忘れずに。
帯を使用する場合は、しごきや帯揚げが必要になるので、忘れずに用意しましょう。
腰紐は、3歳の子どもの場合2〜3本で済みますが、7歳の子は3〜5本必要になります。
足りないという方は、追加で購入するようにしましょう。

その他、「これは必要だろうか」「これは余計かな」など疑問点がある方も、当社のような着物を扱っているお店に聞いてみることをおすすめします。

姑に干渉されたらどうする?

姑と仲が良いという方もいますが、なかなかそうはいかないという人も多いですよね。
干渉されたくない時は、まずははっきりとこちらの意思を伝えましょう。
「夫と話し合って決めたこと」「既に用意しているから、大丈夫」などとしっかり伝えることが大切です。

一方で、なかなかそう言うのが辛いという方も多いはずです。
そんな時は、子どもに姑の指定された衣装を着せて、写真だけを撮るというのも1つの手です。
あとは写真だけ渡しておけば万事解決でしょう。

しかし、時にはどうしても断りきれない状況もあるはずです。
この場合には、割り切って七五三の行事を2回やることを検討すると良いでしょう。

ただ、単純に費用は2倍になりますし、子どもや企画する親の負担も大きくなってしまいます。
そのため、この方法は最終手段として取っておくことをおすすめします。
最終手段をお守りとして心に取っておきつつ、実際の姑との話し合いでは、「ここは譲れない」「ここは譲ってもいい」と折り合いをつけていくようにしてみてください。

まとめ

七五三は子どもにとっても、親にとっても思い出に残るイベントです。
子どもに親の着物を着せて七五三に臨むことは、縁起の悪いことではありません。

しかし、その際は入念に着物の状態をチェックする必要があります。
また、姑との話し合いについても、自分の譲れない部分はしっかりと主張しましょう。